保険診療では、器具や薬品が制限され体外受精の治療成績が低下する恐れがあります。そのため当院では、保険診療を行っていませんでした。
2022年4月より5か月間、当院でさまざまな工夫を行ってきました。その結果、これまでと同様の高い体外受精成績が得られることを確認しましたので、新たに保険診療を開始致します。
保険診療の対象とならない方、体質や卵子の質にあわせてより個別化した体外受精を希望される方には、これまでのとおりNatural ARTの体外受精を提供します。
どちらの体外受精を希望されるのかは、担当医とよく相談して決めて下さい。
1.排卵誘発薬を多めに注射し、多数の卵胞を大きくする治療(過排卵刺激)が行われます。注射量が多くなることで、採卵後のトラブル(腹痛、腹腔内出血、卵巣過剰刺激症候群など)が増えることが知られています。
2.卵胞数の少ない方では、注射薬を多くしても卵胞が育ちにくいのが普通です。注射薬の量をむやみに増やすのではなく、薬の種類や投与のタイミングを体質にあわせてより丁寧に調整(個別化)することが大切です。
3.当院では、これまで排卵誘発薬が少なくても、(小さな卵胞から)良質な成熟卵子がえられ、赤ちゃんが生まれてくることを世界に先駆けて明らかにしてきました。この治療には、専用の穿刺針(細い針)と卓越した採卵技術、培養技術が必要です。
4.保険診療においても、これまでに培ってきた知識や技術を生かし治療成績を高めることが可能と考えています。さらに詳しい説明を聞きたい方は、院長、理事長に直接お尋ねください。